柔道整復師の休日数はどれくらいが平均ですか?
整骨院や整体院で働く柔道整復師は、土日勤務やシフト勤務で働いている方が多く、ほかの職業と比べて休みが少ないと言われています。場所によっては日曜日も隔週でしか休みが取れないなんて話もチラホラ。そんな状況が続いたら「日曜休み」が欲しい!と感じてしまいますよね?いい施術をするには、心身ともに整える必要があります。しっかりと休みをとってリラックスすることも重要になるので、休日については入社前にしっかりと把握しておく必要があります。この記事では、柔道整復師の休日事情、特に重要な「日曜休み」について詳しく紹介していきます。
まずは、柔道整復師の休み事情から説明していきます。柔道整復師の休日は4週6日であることが多く、年間休日数は72日程度と言われています(株式会社サニタス調べ)。「4週6日」とは、週休2日と違い、「4週間のうち休日が6日ある」働き方のことを指します。4週6休の場合、例えば「毎週日曜日と隔週土曜日が休み」「毎週固定の曜日と隔週で別の曜日が休み」など、会社の規則によって休日が異なります。毎週日曜日が休みになる可能性もありますが、あとの1日は隔週でしか休みが取れないこともあります。もちろん接骨院自体が日曜も開いておりシフト制の勤務であれば日曜休みも取れない事を意味しています。年間休日も少なく、まとまった休みが取りづらい働き方ですが、この制度を採用している企業は少なくありません。
そんな「4週6日」制が大半の整体院や整骨院に対して、一般職で働いている方の年間休日は、どれくらいかと言えば120日以上になるケースが多いです。というのも、2021年の土日は104日、土日に重ならない祝日と振替休日は15日あるため、土日祝と振替休日が公休日と会社で定められている場合、年間休日は最低でも土日104日+祝日15日=119日になります。これに会社独自の夏季休暇や年末年始休暇が合算されると、一般的に考えれば年間休日は120日以上になるのです。
このように、一般職で働いている方に比べて、柔道整復師は休みが圧倒的に少なく連休や、日曜休みであっても取りにくい傾向にあります。その中でも日曜日は会社や学校が休みのため、平日に仕事や家事・育児で疲れが溜まった方が週末に治療院へやって来るのは自然な流れです。また、お子さんのいらっしゃる柔道整復師の方は、学校が休みの日曜日はお休みを取りたいでしょうし、土日休みの友人と予定を合わせて遊びに行きたいという方も多いでしょう。そういった意味でも、特に新人のうちは日曜休みが取りづらい状況になることが予想されます。
施設形態によって働ける曜日は異なりますか?
柔道整復師の勤務場所には、最もメジャーな整骨院・整体院のほかに、病院の整形外科、福祉施設、スポーツジムやカイロプラティック院、そして独立開業した整体院などがあります。
整骨院・整体院やスポーツジムなどは、基本的に年中無休で営業しているところも多いので、日曜日はおろか、お正月やゴールデンウィーク、お盆期間も関係のないところも少なくありません。つまり年間で連休を取れる可能性が著しく少ないという事です。また休みであっても、同僚が急に仕事に出られなくなった場合に駆り出されるということもあります。
一方、福祉施設はどうかというと、整骨院と同様日曜日が固定休であるところは少なく、祝日でも勤務する可能性が高いです。ただ、施設によっては日曜日を固定休としているところもありますので、整骨院やジムよりは日曜休みが安定して取れる可能性が高いです。そして連休や年間休日数で考えれば接骨院よりも多くなる傾向があります。
また病院の整形外科であれば、完全週休2日制を導入しているところが多い傾向にあります。日曜休みが取れるかどうかは各々の病院によるかと思いますが、病院の整形外科では安定した休みが取れるという安心感があります。年間休日数も120日前後取得できる求人が多い為に、お休みを起点に転職活動をしているのであれば、病院やクリニックは柔道整復師の希望を叶える求人と言えるでしょう。
休みに融通が利くとすれば、将来自分で独立開業をした場合になるでしょう。“自分が治療院で働いているときに、週末の二日とも休めないのが辛かったから”と、日曜日を固定休にすることもできます。患者様の都合や経営ももちろん大切ですが、やはり従業員の働きやすさや健康状態も非常に大切です。従業員が常に元気でいて、良い施術を施すためにも、休みの制度は充実させる必要があります。
日曜休みを取りたい!休みについて知るならどうすればいい?
勤務先によって、日曜休みが取りやすいか取りにくいかはハッキリと断言しづらいですが、年中無休で営業しているところの多い整骨院・整体院やスポーツジムなどよりは、デイサービス等の福祉施設や病院の整形外科の方が、比較的日曜休みを取りやすいでしょう。
また整骨院・整体院の中でも、個人経営のところよりは大手治療院の方が制度も充実しており、人員も確保しやすいため、日曜休みを取れる確率は高いはずです。「日曜はお休みですか?」と面接の時に聞くのは忍びないですが、どれくらいの人数で日々の業務を対応しているのか?であれば面接でも聞きにくいという事はないと思います。もちろんどの勤務形態でも絶対に日曜休みが取れないというわけではなく、中には毎週日曜日に休めるところもあります。
では、実際に休みについてどう調べていくかというと、求人票で休みについての表記をチェックするより他なりません。求人票を見てみると、“日・祝休み”や“4週6休”などといった記載がされています。先ほどもお伝えした通り、“4週6休”とは、「4週間のうち休日が6日ある」働き方のことを指します。 4週6休の場合、例えば「毎週日曜日と隔週土曜日が休み」「毎週固定の曜日と隔週で別の曜日が休み」など、会社の規則によって休日が異なります。 また、従業員が4週の中から自由に6日分の休日希望を出せる「希望シフト制」を取っているケースもあります。
このように、各企業や整骨院がそれぞれの記載方法をしているので、休日が多いのか少ないのかよく分からなくなることもあります。この記載に惑わされないように、年間休日数に変換して、休みの数を比較するとよいでしょう。一番は気になる求人であれば面接をしてみたり、事前に問い合わせをしてみる事が間違いのない事です。
では、実際に“日・祝休み”、“4週6休”と記載してある求人票の計算をそれぞれしてみましょう。まずは“日・祝休み”。2021年でいうと、日曜日は52日、祝日・振替休日は16日です。日曜日に重ならない祝日・振替休日は16日ですので、52日に加算すると日・祝日は68日になります。一般職で働いている方の年間休日が120日以上だとすると、約半分の計算になるので、かなり少ないことが分かりますよね。
カレンダーどおりに休みを取得できる“完全週休二日制”を採用していて、祝日も休みを取得できるという場合は、約120日が年間休日になります。“完全週休二日制”で、かつ祝日休みや独自の休暇制度がある会社や整骨院を探すのが、最も休みを多く取れる働き方であり、絶対に日曜休みを取れる働き方だと言えます。
ちなみに、日曜休みを気にしすぎるがあまりに忘れてはいけないポイントがあります。「週休二日制」と「完全週休二日制」の違いはご存知ですか? よく聞く言葉ではありますが、その違いをきちんと説明できる人は少ないかもしれません。「週休2日制」は、毎週2日の休みがあるというわけでは無いのです。月1回以上週2日の休みがあり、他の週は毎週1日の休みがあることをいいます。一方、毎週2日の休みがあるのが「完全週休2日制」です。名前だけを見ると“完全”という文言があるか無いかだけの違いではありますが、内容は大きく異なります。さらに詳しく見ていきましょう。
「週休2日制」は、1年を通じて、月1回以上週2日の休みがあり、他の週は毎週1日の休みがあることをいいます。毎週2日の休みがあるわけではなく、例えば「週休2日制(日、第2・3 月曜日)」の場合、「毎週日曜日」に加えて「第2・第3月曜日」が休日となります。それ以外の月曜日は出勤日になります。
一方、「完全週休2日制」は、1年を通じて、毎週2日の休みがあることを指します。毎週2日の休みが設けられていて、例えば「完全週休2日制(土・日)」であれば、土曜日と日曜日が毎週休みになるということです。ただし、この場合、祝日は含まれていません。土・日・祝日の休みを希望する方は、「完全週休2日制(土・日)、祝日」のように記載されているかどうかをしっかり確認しましょう。「完全週休2日制」と言えど、必ずしも土日が休みという訳ではなく、それぞれの企業により何曜日が休みなのか決まります。休日休暇の詳細については、応募先企業に確認してみてくださいね。
日曜休みの会社の場合は求人票に明記してあるはずですが、ない場合は面接の際に確認したり、HPに乗っている“先輩の声”などに何か書かれていないかチェックするのがお勧めです。
日曜休みを取れる求人の探し方は?
各企業や院によって、日曜休みかそうじゃ無いかがそれぞれであるように、勤務時間も各々の店舗により異なります。柔道整復師の労働時間は長いと言われており、開始時間は朝9時ごろ、終了時間は20〜21時ごろの所が一般的です。基本的に労働時間は1日8時間以内と定められていますが、カルテ整理や事務作業、閉店後の清掃などを含めると、実質的な拘束時間は10時間を超えるところも少なくありません。こういった勤務時間の長さや労働条件に対してルーズな所、拘束時間の長さから柔道整復師の仕事がつらいと感じて、辞めてしまう方も少なくありません。あらゆる業界において、新卒就職者の30%程度は3年以内に職場を辞めてしまうと言われていますが、中でも柔道整復師の離職率は高いんです。
厚生労働省が発表した平成30年度のデータによると、接骨院の3年離職率は約30%で、約3人に1人が3年以内に職場を辞めています。また、1年離職率は約14%で、約7人に1人は1年以内に辞めているというデータが出ています。せっかく苦労して就職してもすぐに辞めてしまうことになっては労力が勿体無いため、自分にとってどの条件が大切か、そしてそれを満たしているのかどうかは必ず確認しておきましょう。
今就職活動をしている人の中には、「どんな柔道整復師になりたいか」「どんな施術ができるようになりたいか」を重点的に考えている方も多いでしょう。そういったモチベーションもとても素敵ですが、「柔道整復師として働きながら、プライベートもしっかり充実させたい/日曜日や休みたい」と考えている方も多いことかと思います。友人と休みの都合を合わせたい気持ちがあったり、中には「将来の独立企業のために、休みの日も積極的に勉強したい」という思いを持って就活をしている方もいらっしゃるかもしれません。
いろいろな思いがあり、「私にとって日曜休みはマストだ!」という方は、就活や転職活動の時点から“日曜休み”にフォーカスを当てていきましょう。だけど、一人で日曜休みに絞った求人を探すには限界があるので、ぜひWELLジョブに登録してみてください。効率的に、自分の希望に沿った就職先を一緒に探していきましょう!